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名優二人の演技に泣かされました ~スケアクロウ~

2006-11-30 17:00:00 Category : 恋愛

「富君と私が今こうして話しているのも運命だよ、きっと」
と彼女はいった。
「私と会えば何かが変わるかもしれない。何も変わらないかもしれないけど、どっちにしても会ってみないと何もはじまらないよ?」
そして僕は彼女に会いにいった。

会ってすぐに、彼女は僕のこれからの人生について話しはじめた。
僕の将来にどんな素晴らしい出来事が待ち受けているのかということを、長い時間かけて丁寧に教えてくれた。
僕は自分の未来が明るいということと、彼女に親切にされていることに感激し、英会話テープの購入を決めた。38万円だった。
分割にすれば月々の支払いは約2万円。
このテープによって開ける新しい世界のことを考えれば、たいした額じゃない。

3日後、クーリング・オフ。

だれかと出会ったことによって、物事が思わぬ方向に進むことがある。
上京したての田舎モノとはいえ、立派に高校を卒業した青年が数本のカセットテープに大金を払うなんて、普通に考えるとありえない。
悲劇や喜劇はすべて、出会いからはじまるといってもいいかもしれない。
出会いによって発生するアンビリーバブルなパワーはホントにマーベラスである。まるでタービュランス。
…僕の英語力が哀れなのは、高価なテープを買わなかったからじゃない。英語力アップのきっかけになるような出会いがなかったからだ。たぶん。

というわけで、今回紹介する映画は、人との出会いの素晴らしさが凝縮された作品、「スケアクロウ」。
主演はダスティン・ホフマンとアル・パチーノ。
頑固でひねくれもののマックス(ダスティン・ホフマン)と、心に傷を持つ陽気な青年、ライオネル(アル・パチーノ)の友情を描いた映画だ。
タイトルの「スケアクロウ」というのはカラス除け、つまりカカシのこと。
一歩も動かずにカラスを威圧し続けるカカシは、強面で喧嘩っ早いマックスのイメージそのもの。そのカカシがライオネルと出会って、徐々に変わっていく。
ちなみにカカシはカラスを怖がらせているのではなく、笑わせているのだ、というのがライオネルの主張。

個人的にこの映画で一番注目して欲しいのは、はじまってすぐのシーン。
マックスとライオネルの出会いからスタートするのだけど、そのときの空が異常なほどきれい。
ポジティブさとネガティブさが絶妙に交じり合っているというか、独特の雰囲気を持っていて、物語にぴったり合っている。
僕は最初のワンカットを見た瞬間に、これは名作だ!と確信した。

さて、この映画の泣き所は2ヶ所。
まず1つめは、マックスがバーでストリップショーをはじめる場面。とても温かい涙が出る。
たとえるなら、1ヶ月間喧嘩していた恋人と仲直りしたような気持ち。幸せいっぱい、胸いっぱい。
そして2つめは、ライオネルが傷ついてからラストに至るまでの一連のシーン。とてもしょっぱい涙が出る。
たとえるなら、給食が食べきれずに、掃除の時間になっても半泣きでグリンピースを見つめている親友を見ているような気持ち。「神様もう許してあげて」という感じ。
「スケアクロウ」はかなり古い作品なのだけど、最近ようやくDVD化された。
ぜひ見てみて。そして感想を書き込んでプリーズ!

※最後にちょっとネタバレあります!

余談ですが、ライオネルが水浸しになりながら「愛してくれ、この俺を!」って叫ぶシーン、出川哲朗や山崎邦正や江頭2:50が演じても、かなり泣けると思うのだけど、どうだろう?

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